住まいを買うときは、物件価格のほかに諸費用がかかります。諸費用は、物件の種類(新築か中古か、マンションか戸建てか)、仲介の有無、住宅ローンの組み方によって大きく変わります。項目ごとに「何に対して」「いつ」払うのかを知っておくと、資金計画の見落としが減ります。
諸費用の全体像
| 区分 | 主な項目 | 支払う時期の目安 |
|---|---|---|
| 取引 | 仲介手数料、売買契約書の印紙税 | 契約時・決済時 |
| 登記 | 登録免許税、司法書士報酬 | 決済時 |
| ローン | 事務手数料、保証料、金銭消費貸借契約書の印紙税 | ローン契約時・実行時 |
| 保険 | 火災保険、地震保険 | 決済時(引渡しまでに加入) |
| 税金 | 不動産取得税、固定資産税等の精算 | 取得後に納付書が届く/決済時 |
| 物件 | 管理費・修繕積立金の精算、修繕積立基金(新築マンション) | 決済時 |
| その他 | 引越し、家具・家電、リフォーム | 入居前後 |
取引にかかる費用
仲介手数料
仲介会社を通して買う場合に支払います。金額には法律で上限が定められており、上限の範囲で会社ごとに決まります。売主から直接買う新築などでは、かからないことが多い費用です。仕組みは「仲介手数料の仕組み」で詳しく整理しています。
売買契約書の印紙税
売買契約書には、契約金額に応じた印紙税がかかります。2026年10月時点では、2027年3月31日までに作成される不動産の売買契約書に軽減措置があり、例えば契約金額1,000万円超5,000万円以下で1万円、5,000万円超1億円以下で3万円です。
登記にかかる費用
決済時に、所有権の登記(新築は保存登記、中古は移転登記)と、住宅ローンを組む場合は抵当権設定登記を行います。
- 登録免許税:固定資産税評価額などをもとに計算します。住宅用家屋には軽減税率があり、土地の売買にも軽減があります(詳しくは「不動産取得税と登録免許税」)
- 司法書士報酬:登記手続きを依頼する費用です。登記の件数や内容で変わるため、事前に見積もりを取ります
住宅ローンにかかる費用
ローンにかかる費用は、金融機関と商品によって仕組みが異なります。
- 事務手数料:定額型と、借入額に一定の割合をかける定率型がある
- 保証料:保証会社に支払う。一括で前払いする方法と、金利に上乗せする方法がある。定率型の事務手数料の商品では保証料がかからないこともある
- 金銭消費貸借契約書の印紙税:借入額に応じてかかる(電子契約で不要になる場合もある)
- 団体信用生命保険:多くの場合、保険料は金利に含まれる。保障を手厚くする特約は金利の上乗せになることがある
金利だけでなく、事務手数料・保証料を含めた総額で比べないと、実際の負担の差が見えません。
保険
住宅ローンを組む場合、火災保険への加入を求められるのが一般的です。地震による損害は火災保険だけでは補償されないため、地震保険を付けるかどうかを検討します。保険料は、建物の構造、所在地、補償内容(水災を付けるかなど)、保険期間で変わります。ハザードマップでの位置も、水災補償を検討する材料になります。
税金と物件の精算
- 不動産取得税:取得後しばらくして、県から納付書が届きます。住宅と住宅用の土地には軽減措置があり、要件を満たせば大きく軽減されます。軽減の申告が必要な場合もあります
- 固定資産税・都市計画税の精算:その年の税額を、引渡し日を境に日割りで売主と精算するのが一般的です(法律上の納税義務者は1月1日時点の所有者)
物件に関わる精算
中古マンションでは、管理費・修繕積立金を日割りで精算します。新築マンションでは、引渡し時に修繕積立基金などをまとめて支払うことがあります。中古戸建てでは、購入後のリフォームや設備交換の費用も予算に入れておきます。
資金計画での考え方
- 物件ごとに諸費用の見積書を出してもらい、項目を比べる
- 諸費用のうち、ローンに含められるもの・現金で払うものを分ける
- 不動産取得税のように入居後に届く支払いも、手元資金に残しておく
- 自己資金をすべて頭金に入れず、入居後の生活費や予備費を確保する
当社では、購入のご相談の段階で、候補物件ごとに諸費用の内訳と支払時期を一覧にし、資金計画に落とし込んでご説明しています。
税額・登記費用の個別の計算は、税理士・司法書士または税務署・県税事務所にご確認ください。

