不動産を買うとかかる税金のうち、金額が大きくなりやすいのが登録免許税(国税)と不動産取得税(都道府県税)です。どちらも住宅には軽減措置がありますが、期限付きのものが多く、要件や手続きを外すと軽減が受けられません。2026年10月時点の内容で整理します。
2つの税の違い
| 項目 | 登録免許税 | 不動産取得税 |
|---|---|---|
| 種類 | 国税 | 都道府県税(愛知県なら県税事務所) |
| かかる場面 | 所有権の保存・移転、抵当権設定などの登記 | 土地・建物を取得したとき(売買・新築など) |
| 課税標準 | 固定資産課税台帳の価格(抵当権設定は債権金額) | 固定資産課税台帳の価格(新築で価格がない場合は県が決定) |
| 納める時期 | 登記の申請時(決済時に司法書士経由で) | 取得後、県から届く納付書で |
登録免許税の税率(2026年10月時点)
土地
| 登記 | 本則 | 軽減 |
|---|---|---|
| 売買による所有権移転 | 2% | 1.5%(2029年3月31日までに登記を受ける場合) |
住宅用家屋(個人が自分で住む場合)
| 登記 | 本則 | 軽減(2027年3月31日まで) |
|---|---|---|
| 所有権保存(新築・未使用の取得) | 0.4% | 0.15% |
| 売買による所有権移転 | 2% | 0.3% |
| 住宅ローンの抵当権設定 | 0.4% | 0.1% |
認定長期優良住宅(新築等)は保存・移転とも0.1%(一戸建ての移転は0.2%)、認定低炭素住宅は0.1%、宅地建物取引業者が一定の増改築をした住宅(買取再販)の移転は0.1%と、さらに軽い税率があります。
軽減の主な要件
- 個人が自分の住まいとして使う家屋であること
- 床面積が50㎡以上であること
- 新築または取得後1年以内に登記を受けること
- 中古住宅は、築年や耐震性について一定の要件があること
- 登記申請の際に、家屋の所在する市区町村が発行する住宅用家屋証明書などを添付すること。登記の後に提出しても軽減は受けられません
住宅用家屋証明書は市区町村で取得します。入居前に交付を申請する場合、2024年7月からは、一定の場合に宅地建物取引業者による「入居見込み確認書」を申請に利用できます。決済前に司法書士と段取りを確認しておきます。
不動産取得税の計算と軽減
税率と課税標準
| 区分 | 税率 |
|---|---|
| 本則 | 4% |
| 土地・住宅 | 3%(特例。2027年3月31日まで) |
| 住宅以外の家屋 | 4% |
宅地(宅地評価土地)は、2027年3月31日までに取得した場合、課税標準が価格の2分の1になります。
住宅(建物)の軽減
- 新築住宅:床面積が50㎡以上240㎡以下などの要件を満たすと、課税標準から1,200万円を控除します(認定長期優良住宅は控除額が上乗せされる特例があります)
- 中古住宅:個人が自分で住むための住宅で、床面積50㎡以上240㎡以下、耐震基準に適合するなどの要件を満たすと、新築された時期に応じた額を控除します
中古住宅の控除額は、例えば次のように新築時期で決まります。
| 新築された時期 | 控除額 |
|---|---|
| 1997年4月1日以降 | 1,200万円 |
| 1989年4月1日〜1997年3月31日 | 1,000万円 |
| 1985年7月1日〜1989年3月31日 | 450万円 |
1982年1月1日以後に新築された住宅は、耐震基準に適合しているものとして扱われます。それより前の住宅でも、耐震基準適合の証明がある場合などは対象になります。
住宅用の土地の軽減
住宅用の土地は、一定の期間内に要件を満たす住宅が建つ・取得されるなどの条件を満たすと、税額から次のいずれか多い額が減額されます。
- 45,000円
- 土地1㎡当たりの価格 ×(住宅の床面積の2倍。1戸につき200㎡まで)× 3%
新築住宅・中古住宅の控除と、住宅用土地の減額を組み合わせると、住まいの取得では不動産取得税が大きく軽減されるか、かからないこともあります。
手続きで気をつけること
- 登録免許税の軽減は、登記申請のときに証明書を添付して初めて受けられます。住民票の移し方(新住所で登記するか)も含め、司法書士と事前に確認します
- 不動産取得税は、取得から少し時間をおいて県から納付書が届きます。軽減の適用に申告や書類の提出が必要な場合があるため、物件所在地を管轄する県税事務所の案内に従います
- 軽減の期限は登記の日・取得の日で判定されます。期限の直前に決済する場合は、日程に余裕を持たせます
購入にかかる諸費用の全体像は「住まいの購入にかかる諸費用」で整理しています。
当社では、購入のご相談の際に、登録免許税と不動産取得税の軽減が使えるかを物件ごとに確認し、司法書士と連携して決済までの手続きを段取りしています。
税額の個別の計算や適用の可否は、税務署・県税事務所、司法書士または税理士にご確認ください。

