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自宅を売ったときの税金——3,000万円控除・軽減税率・買換え特例の使い分け

自宅を売ったときの税金——3,000万円控除・軽減税率・買換え特例の使い分け

マイホームの売却益にかかる税金と、代表的な3つの特例。適用の要件、併用できる組み合わせ、住宅ローン控除との関係を整理します。

自宅を売って利益(譲渡所得)が出ると、所得税・住民税がかかります。ただし、マイホームには特例が用意されており、要件を満たすと税負担を軽減したり、課税を繰り延べたりできる場合があります。どの特例を使うかで手取りが変わるため、売却前に確認します。

まず譲渡所得を計算する

譲渡所得 = 売却価格 −(取得費 + 譲渡費用)

  • 取得費:購入代金+購入時の諸費用。建物は減価償却後の金額。購入時の資料が無い場合は売却価格の5%(概算取得費)
  • 譲渡費用:仲介手数料、印紙税、測量費、解体費など

譲渡所得がマイナスなら税金はかかりません(一定の損失は他の所得と通算できる特例もあります)。

特例1:3,000万円特別控除

自分が住んでいた家(または住まなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売る家)なら、譲渡所得から最高3,000万円を差し引けます。所有期間の長短は問いません。

  • 配偶者・親子など特別な関係の人への売却は対象外
  • 前年・前々年に同じ特例を使っていると使えない
  • 家を取り壊して土地だけ売る場合も、要件を満たせば対象

特例2:10年超所有の軽減税率

売った年の1月1日時点で所有期間が10年を超える自宅なら、3,000万円控除を引いた後の譲渡所得に軽い税率がかかります。

課税譲渡所得 税率(所得税・住民税、復興特別所得税除く)
6,000万円以下の部分 14%
6,000万円超の部分 20%

通常の長期譲渡(5年超)は20%、短期(5年以下)は39%なので、要件を満たせば大きな差になります。家屋と敷地の両方に所有期間の要件があるなど細かい条件があり、3,000万円控除と併用できます。

特例3:買換え特例(課税の繰り延べ)

売却価格1億円以下・所有10年超・居住10年以上などの要件を満たして自宅を買い換えると、売却益への課税を次に売るときまで繰り延べられます。税金が消えるわけではなく、先送りです。買い換える家の床面積・取得時期などにも要件があり、常に全額を繰り延べられるわけではありません。3,000万円控除とは選択で、併用できません。

どちらが有利かは売却益の大きさと新居の条件で変わるため、3,000万円控除+軽減税率と買換え特例の両方で試算して比べます。

住宅ローン控除との関係

新居への入居年・その前年・前々年に3,000万円控除や買換え特例を使っていると、新居で住宅ローン控除が使えません。また、入居の翌年から3年目までに旧居などを売ってこれらの特例を使う場合にも制限があります。新居のローンが大きく、売却益が小さいなら、特例を使わずローン控除を取るほうが得なこともあります。住み替えでは、この比較が一番見落とされやすい点です。

申告を忘れない

特例は確定申告をしないと適用されません。売却の翌年2〜3月に、売買契約書・取得時の資料・住民票(除票)などを添えて申告します。

住み替えの順番や売却時期を少し変えるだけで、税額が大きく変わることがあります。当社では、売却の相談の際に売却益の概算と使える特例を整理し、具体的な判断は税理士と連携して進めています。

税務の個別判断は、税理士または税務署にご確認ください。

参考
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