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不動産を売ったときの税率——「5年」の数え方で約20ポイント変わる

不動産を売ったときの税率——「5年」の数え方で約20ポイント変わる

売却益にかかる税金は、持っていた期間が5年を超えるかどうかで税率が大きく変わります。数え方は「売った日」ではなく「売った年の1月1日」。売却時期を決める前に知っておきたい基準を整理します。

不動産を売って利益(譲渡所得)が出ると、所得税・復興特別所得税・住民税がかかります。税率は、その不動産を何年持っていたかで二つに分かれます。売却の時期を数か月ずらすだけで、手元に残る金額が大きく変わることがあります。

長期と短期の分かれ目

区分 判定 所得税 住民税
長期譲渡所得 売った年の1月1日現在で所有期間が5年を超える 15% 5%
短期譲渡所得 売った年の1月1日現在で所有期間が5年以下 30% 9%

所得税には、別に基準所得税額の2.1%の復興特別所得税が上乗せされます。これを含めると、長期はおよそ20.315%、短期はおよそ39.63%です。

「5年」の数え方で間違えやすい点

判定の基準日は売却した日ではなく、売った年の1月1日です。

  • 2021年6月に取得した物件は、2026年6月に売ると「5年」ですが、判定は2026年1月1日時点で行うため、所有期間は4年半ほど。短期になります
  • 同じ物件を2027年1月1日以降に売れば、判定日の所有期間が5年を超えるため長期になります
  • 取得した日は、売買契約日ではなく、引渡し(または登記)の日などで考えます。相続で取得した場合は、被相続人の取得日を引き継ぎます

つまり、5年のぎりぎりで売る予定なら、売却を年をまたぐかどうかで税率が変わります。決済日(引渡し日)のずれで年をまたぐこともあるので、売買契約の段階で引渡しの時期を確認します。

税額の考え方

税金がかかるのは、売却代金そのものではなく譲渡所得です。

譲渡所得 = 売却価額 -(取得費 + 譲渡費用)

住まいを売る場合は、ここから3,000万円の特別控除などの特例が使えることがあります(要件あり)。特例を使う場合は、所有期間によってさらに税率が下がる制度もあります。詳しくは「自宅を売るときの税金の特例」で整理しています。

売却時期を決めるときのチェック

  1. 取得した日から、売る年の1月1日までに5年を超えているか
  2. 引渡し日が年をまたぎそうか(またぐなら、どちらの年に計上されるか)
  3. 取得費がはっきり分かるか(購入時の契約書・領収書。分からない場合は取得費が不明なときの考え方)
  4. 住まいなら、使える特例の要件を満たしているか

これらは、売却の価格を決める前に確認しておくと、売り急ぎや売り遅れを避けられます。

当社では、売却のご相談の初期に、取得時期から「いつ売るとどう変わるか」を整理してお伝えしています。

税額の個別計算・申告は、税理士または所轄の税務署にご確認ください。

参考
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